Terrasol’s EYE

No.3 「職務経歴書」は誰のもの? 

2017/02/12

「職務経歴書」は自身が経験してきた事柄、そしてその成果を記して、応募する企業に理解してもらうための書類です。
昨今、複数のキャリアコンサルタントに会い、それぞれからアドバイスされた点を忠実にひとつずつ聞き入れて盛り込み、5枚、6枚とぶ厚くなった職務経歴書をよく目にします。記述形式、職務経験表記のレイアウト法・表現方法、成果のアピール法の示唆に始まり、それらをつぶさに記述するようにとの助言まで、すべて聞き入れた結果のようです。
残念ながらそういう職務経歴書は、日々遂行してきた業務の羅列にとどまり、独自のカラー(特徴)・伝えようとしている要点が消えてしまった、ともすれば冗漫な文章になっています。


さて、この職務経歴書を読むのは誰でしょうか?
数多くの応募書類から、面接に進んでほしい人材を選考するための情報として目を通すのは、言うまでもなく人事や採用部署の責任者です。そんな多忙な人たちが、要点の定まらない書類を読みたいと思うでしょうか?
自分が選考する側だったらどう感じるか、ぜひ逆の立場に立って、読み直してみてほしいと思います。


まずは経験したことの棚卸をします。どういった経験をしたのか、その成果は、その時の組織は、レポートする相手は誰か等を、ひと通り書き出します。それをもとに、応募する企業やポジションをイメージしながら、そこに十分にアピールできる要素は何かを考え、整理してみましょう。自身の経験が第三者に明確に伝わるよう、論理的かつわかりやすく、簡潔にまとめられることをお勧めします。
現職の職位(ポジション)等にもよりますが、A4で2枚くらいのボリュームを目途とされるとよろしいように思います。


実際に携わる業務で成果を出していくには、経済環境や業界動向、組織環境が大きく影響をします。その“時”を歩み、足跡を残してこられたものが「職務経歴書」になるわけです。書類は今までの経験の詰まった“自分自身の財産”となります。
どうぞ大切に、責任をもって作成してください。



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