Terrasol’s EYE

NO.13 2021年、ラグジュアリーブランドの店舗で働く人たちへ 

2021/09/10

2020年はファッション業界にとって波乱の1年でした。

コロナ禍での緊急事態宣言による休業や外出自粛を受けて、百貨店等の実店舗を主軸としたビジネスは苦戦を強いられました。海外ブランドのなかには事業を撤退・縮小した企業もあります。

外資系ラグジュアリーブランド(アパレル、宝飾時計)も、オンライン販売やEC事業をさらに加速化させている傾向にありますが、それでも実店舗でのサービスは欠かすことはできません。

 

そういった外資系ラグジュアリーブランドでは、2020年秋以降、店舗人材の採用案件も徐々に戻ってきています。その理由はさまざまですが、勢いのあるブランドでは既に計画されていた新規出店や扱い商材の拡大による増床等の動きが挙げられます。

 

しかし、企業側が提示する採用条件に関しては、2019年以前よりも一層厳しくなってきているように感じられます。

 

基本条件として提示されるものは以下の通りです。

 

  人材募集中のブランドと同様の価格帯での販売経験

  顧客対応に慣れていること

  「顧客化」スキルがあること

 

もちろんストアマネージャー(ブティックマネージャー)や、サブマネージャー(カテゴリーマネージャー、デパートメントマネージャー)等は、上記に加えてマネジメントの資質や具体的なスキル、販売実績等が問われてきます。

 

今後しばらくの間、インバウンド消費には期待できません。

転職後1~2年くらいの方の場合は、いたずらに転職を重ねるよりも、顧客対応スキルをしっかりと身に付け、実績を積み上げ、試行錯誤をしていくことが大切でしょう。コロナ禍での店舗ビジネスは非常に厳しく苦しいことの連続だと思います。しかし、苦しい環境下で想像力を働かせてどのような工夫をして成果を出していくか、自らのスキルを蓄える貴重な時期になるでしょう。

 

一方、既にラグジュアリーブランドでしっかりと経験を積み重ねスキルを磨いてきた方にとっては、準備が整い、2022年を見据えた転職のチャンス到来といえるかもしれません。

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